2013年2月20日水曜日

相続税改正の方向性(税制改正大綱)


今回は、先月下旬に決定された平成25年度の『税制改正大綱』から相続税の改正に関する話題です。

✓ 改正の概要と影響

後述の通り、小規模宅地等に関する軽減措置は拡充されましたが、基礎控除の縮小、財産評価額の高い部分に関する税率アップが行われており、全体としては増税の方向で改正がなされました。特に、税率アップと基礎控除の縮小により、富裕層の方々にとっては相続税負担は増えるものと考えられます。

以前の記事で、課税割合(相続発生した件数のうち実際に相続税が発生する件数)が4%程度であると説明しましたが、今回の改正によって、課税割合が約6%に上昇すると試算されており、課税ベースの拡大が行われています。現行税制では相続税の負担がなかった方達について、今回の税制改正によって、相続税を負担するケースも増加すると考えられます。


以下、改正内容の概要を記載します。

✓ 基礎控除の縮小

基礎控除には、定額控除と法定相続人数に比例する比例控除がありますが、今回の改正で、双方ともに控除が縮小されています。本改正は、平成27 年1月1日以後の相続又は遺贈から適用開始予定です。



✓ 税率の変更(高額部分の税率アップ)

従前の6段階の税率(最高税率50%)から8段階税率(最高税率55%)へ細分化されています。また、課税価格(相続人一人当たり)が2億円以上になる場合は、実質増税になっています。本改正は、平成27 年1月1日以後の相続又は遺贈から適用開始予定です。


✓ 小規模宅地の評価減特例
 
居住用小規模宅地について、面積限度が330㎡(100坪)まで拡充されています。また、二世帯住宅や介護等による一時非居住の扱いについても、適用要件が緩和されています。

面積限度の緩和は、平成27 年1月1日以後の相続又は遺贈から適用予定、一方、二世帯住宅と一時非居住に関する改正は、平成26 年1月1日以後の相続又は遺贈から適用開始予定となっています。













介護等による一時非居住の扱いについては現行、国税庁の質疑応答事例『老人ホームへの入所により空家となっていた建物の敷地についての小規模宅地等の特例』において、次のような4条件が指針として示されています。

(1) 介護が必要なため入所したこと。
(2) 帰宅後いつでも生活できるように建物の維持管理がなされていること。
(3) その建物を他人の居住用やその他の用途に供していた事実がないこと。
(4) 入居した老人ホームの所有権や終身利用権が取得されていないこと。

今回は以上です。


清水公認会計士事務所(Shimizu CPA Office

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