1.はじめに
平成26 年3月31 日に公布された所得税法等の一部を改正する法律により、法人の交際費等の損金不算入制度が改正され、平成26 年4月1日以後開始事業年度から適用されています。
2.改正の概要
(1)全法人共通
交際費等の額のうち、接待飲食費(社内飲食費を除く一定の飲食費)の額の50% に相当する金額を損金の額に算入
(2)中小法人の場合
● 上記の接待飲食費の額の50% 相当額の損金算入
● 定額控除限度額(800万円 ) までの損金算入
のいずれか有利な方を選択可能
3.補足説明
(1)中小法人以外(≒大企業の場合)
従来、交際費の損金算入は認められていませんでした。交際費の内、接待飲食費については、その50%が損金算入できることになりました。
(2)中小法人(≒中小企業)の場合
現行の「800万円の定額控除制度」と「接待飲食費の50%相当額」の選択適用となりますので、接待飲食費の金額の多寡によって、有利・不利の判定が変わってくることになります。
ただ、下記の図表で見る通り、中小法人の内、「接待飲食費の50%相当額の控除」を使った方が有利な法人は、「接待飲食費が1,600万円を超える法人」となりますので、大半のケースでは、「800万円の定額控除」の方が有利と考えられます。
なお、詳細は国税庁の平成26年度 交際費等の損金不算入制度の改正のあらまし(パンフレット)をご参照下さい。
清水公認会計士事務所(Shimizu CPA Office)